それはある日の仕事の帰り道。

ゴードンは道端で古い額縁を拾いました。
なんとなく気になって持ち帰り、新品のようにピカピカに磨き上げました。

「我ながら完璧な仕事であります!」

満足したゴードンはベッドに入りました。

眠りに入った頃、

コンコンコン

こんな夜中に誰かがたずねてきたようです。

「はいはい、誰でありますか?」
「かたじけない、そちらに我輩の額縁が
ございませんかな?」

ドアを開けるとそこには奇妙な格好をした男が
立っていました。
話を聞けば、大事な額縁を落としてしまい
探していたところ ゴードンの家にたどり着いた
とのこと。

男はピカピカに磨き上げられた額縁を見てとても
喜びました。

「是非お礼がしたい。今から我輩の家まで来て
いただけませんかな?」

「その…お気持ちはうれしいのでありますが…
今日はもう遅いでありますし…」

「いやいや、時間などかかりません。
ちょっと壁をお借りしてよろしいかな?」

男が壁に額縁をかけると、たちまちまばゆい光が
部屋を包みこみ、 いつのまにかゴードンは
ふしぎな部屋の中に立っていました。

見たこともない光景にキョロキョロ見渡していると、
男が部屋の奥から二つのリングを持ってきました。

「これは『願いがかなうリング』というもの。 額縁を
磨いて下さった貴方に、特別に差し上げましょう」

再び光に包まれ、気が付くとベッドの上でした。
壁にかかっていたはずの額縁は消えていました。
あれは夢だったのでしょうか。でも、手の中には
確かに二つのリングが輝いていました。

もらったその時は願いが思いつかず、倉庫に
しまってしまいました。
しかし、今のゴードンには願いごとがあります。
エリオンと一緒にリングを探すうちに思いついた
願いごと。

「この倉庫の中のアイテムが…
なんてことができたら…きっとステキであります
なぁ…」

ぎゅっとリングを握り締め、ゴードンは祈り始め
ました。


ゴードンは祈っている最中、あることを思い出していました。

「あの人は一体誰だったのでありますか。
…あ、そうだ。名刺をもらっていたであります!」

そういって、本棚の中を探し始めました。

「…あったであります!」



「ふ、ふむぅ…
お、面白い名刺でありますなぁ。
そういえば、拾ってきたあの額縁、
確か家の右下にかけられたはずでありますが、
どこに行ってしまったのだろう?」


はじめまして、我輩の名はMr.ミラクル。
皆さんに会うことができて光栄の至りですぞ。

さて、我輩がこうして皆さんに語りかけるのは他でもない。
まもなく皆さんは、お部屋が少し変わっていることに
気づくはずです。
そう、視線の右下…今まで何もなかった場所に、です。
それは、私と皆さんを繋ぐただ1つの門。
その扉を開けば、いままで想像しなかった新しい世界が
開くでしょう。


…この部屋が気になりますかな?フフフ…
我輩の趣味はアイテムのコレクション。

この部屋では、皆さんの持っているアイテムを我輩の
とっておきのコレクションに変える…
我輩のミラクル魔法をお見せいたしますぞ。

…我輩の口から言えるのは、ここまでのようですな。
まもなく、ゴードン氏と我輩の出会いに関するエピソードを
通じて、 全てが明らかになる時が迫っております。

それでは、その時をお楽しみに…
また、お会いしましょう。



「倉庫に入っているアイテムたちから、新しいアイテムが
作れますように…!」

一瞬、指輪がキラリと光ったような気がしましたが…
その時はなにも起こりませんでした。

ある日の夜中のことです。ぐっすり眠っていたゴードンは、
足もとから差すまぶしい光で目が覚めました。

「もう朝でありますか?うーむ…
カーテンを閉め忘れたでありますかね…」

眠い目を擦りながら起き上がると…
視線の先には、あの時に見た額縁が壁から光を放って
いたのです。

「ま、まさか…!」

恐る恐る手を触れると、気がつけばあの奇妙な部屋の
真ん中に立っていました。

「いやあ、またお会いしましたな」

部屋の奥からあの怪しい男がお辞儀をしながら
ゴードンの前に歩いてきます。

「失礼ですが貴殿の願い事を聞かせていただきました。
微力ではありますが、この我輩が力になりましょう」

「ね…願い事というと倉庫の…でありますか?」

「左様。今からこの村の住人全ての家に、
我が部屋『ミラクルルーム』へと繋がる扉を設置しましょう。
その部屋では、アイテムを『ミックス』する魔法が
使えるのですよ」

「アイテムの…『ミックス』でありますか?」

「百聞は一見にしかず!さあ、扉を開けて我が部屋へ」

奇妙な男が指を鳴らすと部屋の中の空気がわずかに動き、
『たくさんの扉が開いた』感触がゴードンにもわかりました。

「これでOKですな。あとは、住人の方々を待つのみ…
おっと、申し遅れました。我輩の名は『Mr.ミラクル』。
以後、お見知りおきを。」

ゴードンが部屋に戻ったとき、以前は消えていた額縁が
壁にかかっていました。

もしかしたら…みなさんの家にも見慣れない額縁がある
かもしれません。
それを見つけたら…是非、触ってみてくださいね。


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